セコムはやめたほうがいい？後悔しないための評判・実態まとめ

「セコムはやめたほうがいい」というキーワードで検索されたあなたは、就職や転職を考える上で、ネット上の様々な情報に触れ、不安を感じているのではないでしょうか。

転職して後悔したという声や、離職率が高いといった噂、あるいは「やばい」とまで言われる評判が悪いという実態。その一方で、中途採用の難易度は低く「誰でも受かる」とささやかれることもあり、一体どちらが本当なのか混乱するのも無理はありません。

また、研修が厳しいという話、競合であるアルソックとセコムはどっちが良いのかという比較、セコムの弱み、さらにはセコムは中国企業なのかという説まで、気になる点は多岐にわたります。加えて、顧客の立場でセコムのステッカーがあると家は狙われやすいのか、という疑問も生じます。

この記事では、これらの複雑に絡み合った疑問や不安に対し、客観的なデータや口コミを基に、多角的な視点から一つひとつ丁寧に解説していきます。あなたが後悔のないキャリア選択をするための一助となれば幸いです。

セコムはやめたほうがいいと言われる5つの理由

転職・後悔につながる厳しい労働環境

セコムへの転職後に後悔する最も大きな理由として、その厳しい労働環境が挙げられます。これは、警備という業務の特性上、避けがたい側面を持っているからです。

多くの口コミで指摘されているのが、勤務時間の長さと不規則さです。基本はシフト制で、約12時間勤務が一般的ですが、勤務地によっては24時間勤務も存在します。24時間勤務の場合、朝に点呼を受けてから次の日の朝まで、食事休憩や仮眠時間を挟みつつも、常に緊張感を保ったまま業務を続ける必要があります。

また、緊急対処員（BE）などの職種では、夜勤が中心の生活サイクルになります。例えば「20時に出勤し、翌朝9時に終業、そこから残業が2時間ついて帰宅は昼の12時」といったケースも報告されており、プライベートの時間を確保し、体調を維持することが難しい状況がうかがえます。

さらに、休憩時間が設けられてはいるものの、緊急事態が発生すれば即座に対応しなくてはなりません。そのため、決められた時間に必ず休める保証はなく、これが心身への大きな負担となることがあります。これらのことから、ワークライフバランスを重視する方にとっては、セコムの労働環境はミスマッチとなり、後悔につながる可能性が高いと考えられます。

評判が悪い？ネットの口コミを分析

「セコムは評判が悪い」という情報を目にすることがありますが、これは誰の視点からの評判なのかを区別して考えることが大切です。口コミを分析すると、主に「従業員側からの評判」と「顧客側からの評判」で、その内容が大きく異なっていることがわかります。

従業員側、特に元社員や現役社員からの口コミでは、ネガティブな意見が目立ちます。前述の通り、長時間労働や厳しいシフト勤務、体育会系の組織文化に対する不満が中心です。給与は高いものの、それに見合わないほどの激務であると感じる人が少なくないようです。「若手はほとんど辞めていく」「体がもたない」といった声は、これから入社を考える人にとって大きな不安要素となります。

一方で、ホームセキュリティなどを利用する顧客側からの評判は、非常に高いものが多く見受けられます。業界最大手としての信頼感や、緊急時の迅速で丁寧な対応に満足している声が多数あります。「セコムに見守られていて安心」「何かあってもプロが駆けつけてくれる」といった評価は、同社のサービスの質が高いことを示しています。

このように、セコムの評判は立場によって大きく異なります。就職・転職を考える際は、従業員側のネガティブな評判だけに目を向けるのではなく、なぜ顧客から高い評価を得られているのかという点も考察することで、よりバランスの取れた企業理解が可能になります。

やばいと囁かれる体育会系の社風

セコムが「やばい」と一部で言われる背景には、その独特な体育会系の社風が存在します。これは、規律と秩序を重んじる警備業界の特性と、たたき上げの社員が多い組織構造から生まれる文化と考えられます。

具体的には、上司や先輩の指示は絶対であり、時には厳しい指導が行われることもあります。また、嫌な仕事や困難な業務であっても、率先して取り組む気概が求められる風潮が強いようです。このような環境は、チームで一体となって目標に向かうことが得意な人や、厳しい環境で自己を成長させたいと考える人にとっては、非常にやりがいのある職場となり得ます。

しかし、個人のペースで仕事を進めたい人や、フラットな人間関係を好む人にとっては、この文化が大きなストレス源になる可能性があります。自分の意見を自由に発言しにくい雰囲気や、精神論が重視される場面に、窮屈さを感じてしまうかもしれません。

社風が合うかどうかは、仕事の満足度や長期的なキャリア形成に直結する重要な要素です。もしあなたが体育会系の文化に馴染めないと感じるなら、セコムの社風は「やばい」と感じる可能性があり、入社を慎重に検討する必要があるでしょう。

離職率が高いという噂は本当か

「セコムは離職率が高い」という噂を耳にすることがありますが、公式に発表されているデータを見ると、この噂は必ずしも事実とは言えないことがわかります。むしろ、一般的な平均値と比較して低い水準にあるのです。

離職率の客観的データ

ただ、注意すべき点もあります。全体の離職率が低くても、若手社員や特定の職種（特に現場の緊急対処員など）に限れば、離職率が高くなる可能性は否定できません。口コミで見られる「若手が辞めていく」という声は、こうした一部の実態を反映しているのかもしれません。

したがって、数字上の離職率だけを見て安心するのではなく、厳しい労働環境によって早期に退職する人がいるという事実も認識した上で、総合的に判断することが大切です。

労働集約型ビジネスというセコムの弱み

セコムのビジネスモデルを分析すると、その根底にある「弱み」が見えてきます。それは、多くの部分を「人」という労働力に依存する、労働集約型のビジネスモデルである点です。

もちろん、セコムは最先端のセンサー技術やオンライン・セキュリティシステムを開発・提供しており、警備業界の中では機械化・システム化が非常に進んでいる企業です。しかし、ビジネスの根幹をなす部分は、依然として人間の力に頼らざるを得ません。

例えば、異常信号を感知した際に現場へ駆けつける緊急対処員の業務、施設に常駐して警備を行う業務、ATMの障害に対応する業務などは、どれだけシステムが進化しても最終的には人間が行う必要があります。この「最後の砦は人である」という構造が、セコムの強みであると同時に弱みにもなっているのです。

このビジネスモデルは、常に一定数の人員を確保し続けなければならず、人手不足が事業運営に直接的な影響を与えます。結果として、現場の一人ひとりの負担が増大し、長時間労働や休日出勤の原因となり得ます。これが、これまで述べてきたような厳しい労働環境につながる、構造的な課題と言えるでしょう。

セコムはやめたほうがいいは嘘？データで見る実態

誰でも受かるは嘘？中途採用の難易度

「セコムは誰でも受かる」という言葉を耳にすることがありますが、これは正確な表現ではありません。正しくは、「未経験者にも門戸が広く開かれており、中途採用の難易度は他の大手企業と比較して高くない」ということです。

セコムが募集している主要な現場職種、例えばビートエンジニアや常駐警備員などの応募資格を見ると、多くの場合「高卒以上」「普通自動車運転免許（AT限定可）」といった条件のみで、特定の専門スキルや実務経験を必須としていないことがわかります。この点が、「誰でも応募しやすい」というイメージにつながっていると考えられます。

しかし、応募しやすいことと、誰でも合格できることは同義ではありません。面接では、警備という仕事への適性が厳しくチェックされます。特に、以下のような点が重視されるでしょう。

• 体力と健康状態: シフト勤務や夜勤、緊急時の対応など、体力的にハードな業務に耐えられるか。
• コミュニケーション能力: お客様やチームのメンバーと円滑な意思疎通が図れるか。
• 誠実さや責任感: 社会の安全・安心を預かる仕事に対する心構えがあるか。

したがって、未経験からでも挑戦できるチャンスは十分にありますが、人物面での適性がないと判断されれば、もちろん不採用となります。「誰でも受かる」という言葉を鵜呑みにせず、企業が求める人物像を理解し、しっかりと準備して選考に臨む姿勢が求められます。

研修は厳しいが将来の糧になる？

セコムの研修は「厳しい」ことで知られていますが、それは裏を返せば、非常に体系的で充実した教育制度が確立されていることの証明でもあります。この厳しい研修は、社員をプロフェッショナルとして育成するためのものであり、乗り越えれば大きな自信とスキルにつながる将来の糧になると言えます。

セコムでは、「組織の力は社員個々の力の総和」という考えのもと、独自の教育プログラムを構築しています。新入社員はまず、セコムHDセンターなどの研修施設で集合研修を受けます。ここでは、セコムの基本理念や社員としての心構え、警備業法で定められた知識、そして業務に必要な基本技能などを、座学と実習を通じて徹底的に学びます。

現場に配属された後も、教育は続きます。OJT（On-the-Job Training）として上司や先輩から実践的な指導を受けるほか、キャリア入社フォローアップ研修や中堅社員研修など、キャリアの段階に応じた集合研修が用意されています。

この研修プロセスは、確かに楽なものではありません。規律は厳しく、覚えることも多岐にわたります。しかし、この経験を通じて、セキュリティのプロとしての土台を築くことができます。人々の安全を守るという責任の重い仕事だからこそ、妥協のない厳しい研修が必要なのです。この研修を乗り越える覚悟があるならば、他では得られない専門性を身につける大きなチャンスとなるでしょう。

競合比較！アルソックとセコムはどっちが良い？

セコムへの就職・転職を考える際、必ず比較対象となるのが業界2位のALSOK（アルソック）です。どちらの会社を選ぶべきか迷う方も多いでしょう。

結論から言うと、両社のサービスや労働環境に決定的な大差はありませんが、企業が何を重視しているかに違いが見られます。

セコムとALSOKの比較

働く環境としては、どちらも警備業であるため、シフト制や体力勝負といった点は共通しています。ただし、採用ターゲットの年齢を見ると、ALSOKの方がやや広い範囲を対象としており、より門戸が広い印象を受けます。

もしあなたが、業界トップの企業で働くというステータスや、充実した補償に裏打ちされた安心感を重視するならセコムが向いているかもしれません。一方で、より柔軟な働き方やキャリアパスを求めるのであれば、ALSOKも併せて検討する価値があるでしょう。

ステッカーで家が狙われやすいは昔の話

「セコムのステッカーを貼っている家は、お金持ちだと思われて逆に泥棒に狙われやすい」という説を聞いたことがあるかもしれません。これは、ホームセキュリティがまだ一部の富裕層のものであった時代の名残であり、現在ではその認識は大きく変わっています。

結論を言うと、今ではセコムのステッカーは「狙われやすくなる」どころか、空き巣に対する強力な「抑止力」として機能しています。その理由は、ホームセキュリティの普及にあります。現在では、セコムとALSOKの2社だけでも約200万世帯が契約しており、決して珍しいものではなくなりました。

侵入を試みる空き巣の心理から考えても、わざわざプロの警備会社が駆けつけるリスクのある家を選ぶメリットはありません。実際、警察庁の調査などによると、泥棒が犯行をあきらめた理由として「防犯カメラや警備会社のステッカーがあったから」という項目が常に上位に挙げられます。

つまり、セコムのステッカーは「この家は防犯意識が高く、侵入は困難である」という明確なメッセージを外部に示す効果があるのです。従業員として働く上でも、自社のサービスが犯罪の抑止に直接的に貢献していることを知ることは、仕事への誇りにつながるのではないでしょうか。

噂を検証！セコムの中国企業説とは？

時折、インターネット上で「セコムは中国企業なのではないか」という噂が流れることがありますが、これは明確な誤りです。セコムは、1962年7月に日本で設立された、純然たる日本の企業です。

では、なぜこのような噂が生まれたのでしょうか。その理由は、セコムが積極的にグローバル展開を進めており、特に中国市場での活動に早期から力を入れてきたことにあると考えられます。

セコムは1992年に中国・北京に持ち株会社を設立し、現地の企業と合弁でセキュリティ会社を立ち上げました。これは、中国で初めてとなる企業向けのオンライン・セキュリティシステムの提供開始であり、非常に画期的な出来事でした。現在では、中国国内の主要都市に数多くの拠点を構え、事業を拡大しています。

このように、中国での事業規模が大きいことや、「西科姆（シーコム）」という中国名で広く知られていることから、セコムが中国の企業であるかのような誤解が生じてしまった可能性があります。

しかし、これはあくまで海外事業の一環です。セコムは中国以外にも、韓国、タイ、マレーシア、イギリス、アメリカなど世界各国で事業を展開するグローバル企業です。したがって、「セコム中国企業説」は事実無根であり、日本で生まれ、世界で活躍する日本のセキュリティ企業であると正しく理解することが重要です。

セコムはやめたほうがいい人の総括

この記事を通じて、セコムに関する様々な側面を解説してきました。良い評判も悪い評判も、どちらも実態の一部を映し出しています。

最終的に「セコムはやめたほうがいいのか」という問いへの答えは、あなたが仕事に何を求めるかによって決まります。

以下の項目を参考に、ご自身の価値観と照らし合わせてみてください。