「青髭を隠したくてコンシーラーを使いたいけど、周りにバレるのは絶対に避けたい…」そう考えている男性は多いのではないでしょうか。
いざメンズメイクに挑戦しようとしても、男がコンシーラーを使うのは気持ち悪いと思われないか、汗をかいたらすぐに崩れて不自然にならないか、など不安は尽きません。また、せっかく塗っても青髭がうまく隠れないという悩みもよく聞かれます。
この記事では、青髭をどうやって隠すかという根本的な問題から、コンシーラーとBBクリームの使い分け、男のBBクリームはばれるのかといった具体的な疑問まで、徹底的に解説します。
男のコンシーラーがバレる本当の理由を知り、オレンジ色のアイテム選びや最強のおすすめ品を見つけることで、女性の視線も気にならない自然な仕上がりを目指しましょう。
- コンシーラーがバレる具体的な原因
- バレずに青髭を隠す正しいメイク手順
- 肌悩み別におすすめのアイテム選び
- コンシーラーに関するよくある疑問と解決策
なぜ青髭のコンシーラーはバレる?4つの原因を解説
男コンシーラーがバレるありがちな失敗
男性がコンシーラーを使い、「いかにもメイクしている」という印象を与えてしまうのには、いくつかの典型的な原因があります。これらは特にメンズメイク初心者の方が無意識に陥りやすい落とし穴であり、そのメカニズムを理解すれば、誰でも自然な仕上がりを手に入れることが可能です。
多くの場合、「バレる」という結果は、単一の原因ではなく、これから挙げる複数の失敗が複合的に絡み合っているケースがほとんどです。
原因① 色のミスマッチ |
自分の肌の色、そして隠したい青髭の「青み」という色を全く考慮せずに、ただ肌色に近いベージュ系のコンシーラーを選んでしまうのが最大の失敗です。肌の下で透ける青い色素の上に黄みがかったベージュを重ねると、色が濁って緑がかった不健康な灰色に見えてしまいます。これでは隠すどころか、「顎周りだけ顔色が悪い人」という奇妙な印象を与えかねません。 |
---|---|
原因② 厚塗り |
「青髭を100%完璧に消し去りたい」という気持ちが強すぎるあまり、コンシーラーを何度も厚く塗り重ねてしまうケースです。肌表面には「皮溝(ひこう)」と呼ばれる細かな溝があり、これが自然な肌の質感を形成しています。厚塗りは、この微細な凹凸を完全に埋め尽くし、まるで粘土を貼り付けたような、のっぺりとした質感を生み出します。これが「お面感」や「塗ってる感」の正体です。 |
原因③ 境界線がくっきりしている |
コンシーラーを塗った部分と、そうでない素肌の部分との境目を、指やスポンジで丁寧になじませていない(ぼかしていない)状態です。特にフェイスラインや口角などは見落としがちで、くっきりとした色の段差ができてしまうと、横顔や特定の角度から見た際にバレてしまいます。メイクに慣れていない方ほど、この「ぼかす」というひと手間を忘れがちです。 |
原因④ スキンケア不足による浮き |
メイクは、整ったキャンバスに絵を描くのと同じです。洗顔後のカサカサに乾燥した肌の上に直接コンシーラーを乗せると、肌の水分不足から粉が浮き上がり、鱗のように見えてしまいます。逆に、皮脂でベタついた肌では、コンシーラーが肌に密着せずに時間とともにヨレてしまいます。化粧水や乳液で肌の水分と油分のバランスを整えるという下準備が、メイクの仕上がりを大きく左右するのです。 |
このように、コンシーラーがバレてしまうのは、決して製品が悪いからではありません。色の原理を無視したり、適切な使い方を知らなかったりすることに起因します。逆に言えば、これらのポイントを一つずつクリアしていけば、誰でも自然なカバーが可能になるということです。
厚塗りしても青髭が隠れないのはなぜ?
青髭を隠したい一心でコンシーラーを重ね塗りしてしまうのは、初心者によく見られる行動です。しかし、驚くべきことに、厚塗りをすればするほど、青髭は「隠れない」どころか「かえって目立つ」という皮肉な結果を招きます。この現象には、いくつかの明確な理由があります。
第一に、肌の質感が失われる問題です。前述の通り、厚塗りは肌本来のキメや微細な凹凸を消し去り、その部分だけが人工的なのっぺりとした質感になります。人間の目は非常に高性能で、このような質感の不一致を瞬時に「違和感」として察知します。結果として、人々は「何かを隠しているな」と、その部分に注目してしまうのです。
第二に、表情による「ヨレ」と「シワへの溜まり」です。口周りは、会話や食事、笑顔などで一日中活発に動く部位です。厚く塗られたコンシーラーの層は、皮膚の柔軟な動きに追従することができません。すると、塗膜がひび割れたり、ほうれい線やマリオネットラインといった口周りのシワに溜まったりして、筋状の跡がくっきりと現れます。時間が経つほどに、この現象は顕著になり、非常に清潔感のない印象を与えてしまいます。
厚塗りが引き起こす負のスパイラル
厚塗りは、以下のような悪循環を生み出します。
- 隠したい → 厚く塗る
- 質感が不自然になる → かえって目立つ
- 表情で動く → シワに溜まり汚く崩れる
- 毛穴が詰まる → 新たな肌トラブルの原因になる
このように、厚塗りは一時的なカバーすら叶えず、最終的には状況を悪化させるだけの行為なのです。
真の解決策は、厚さで隠すことではありません。色を巧みにコントロールし、最小限の量で青みを打ち消すという発想の転換が必要です。「完全に消す」という完璧主義を捨て、「自然にカモフラージュする」という意識を持つことが、バレずに青髭をカバーするための最も重要な心構えと言えるでしょう。
コンシーラーが汗でドロドロに崩れる問題
特に気温が高い日や、体を動かす場面で直面するのが、コンシーラーが汗や皮脂によって無残に崩れ落ちる問題です。男性は一般的に女性よりも皮脂腺が活発で、分泌量が多いため、この「メイク崩れ」は避けて通れない課題といえます。
メイクが崩れるメカニズムは、肌から分泌された汗(水分)と皮脂(油分)が混ざり合うことで、乳化現象が起きることにあります。この乳化物が、肌の上のコンシーラーの層を土台から浮かせてしまうのです。結果として、コンシーラーは肌への密着力を失い、ドロドロと溶け出したように見えたり、毛穴に色が落ち込む「毛穴落ち」を起こしたりして、非常に汚い状態になってしまいます。
しかし、この問題も適切な対策を講じることで大幅に改善が可能です。重要なのは、複数の防御策を組み合わせる「多層防御」の考え方です。
防御策①:皮脂崩れ防止下地を仕込む
コンシーラーを塗る前に、「皮脂崩れ防止」機能のある化粧下地を塗っておくことが非常に効果的です。これらの下地には、過剰な皮脂を吸着したり、固めたりする成分が含まれており、肌表面がベタつくのを長時間防いでくれます。いわば、汗や皮脂がコンシーラーに到達する前の「第一の防壁」の役割を果たします。
防御策②:崩れにくいコンシーラーを選ぶ
製品選びも重要な要素です。「ウォータープルーフ」や「スウェットプルーフ」といった表記のあるコンシーラーは、水や汗に強い処方になっています。また、「ロングラスティング」と書かれた製品も、長時間崩れにくいように設計されています。こうした機能性コンシーラーを「第二の防壁」として使いましょう。
防御策③:フェイスパウダーで蓋をする
最後の砦となるのが、メイクの仕上げに使うフェイスパウダーです。コンシーラーを塗った上から、パウダーを重ねることで、肌表面をサラサラに保ち、コンシーラーを物理的に固定する「蓋」の役割を果たします。細かい粒子が余分な皮脂を吸着し続けてくれるため、メイク持ちが劇的に向上するのです。
汗や皮脂による崩れを防ぐには、「①皮脂崩れ防止下地 → ②崩れにくいコンシーラー → ③フェイスパウダー」という鉄壁の3ステップが鍵となります。このひと手間を惜しまないことが、夕方になっても清潔感を保つ秘訣です。
男のコンシーラーは気持ち悪いという誤解
「男がメイクなんて…周りからどう見られるだろうか」「特に女性から気持ち悪いと思われたら立ち直れない」こうした心理的な抵抗感は、メンズメイクを始める上で最も高い壁かもしれません。しかし、結論から言えば、その価値観はすでに時代遅れのものとなりつつあります。
現代において、男性が肌をきれいに見せるための努力をすることは、「自己管理能力の高さ」や「美意識の高さ」の表れとして、ポジティブに評価される傾向が強まっています。事実、ビジネスの世界では、肌がきれいな方が「清潔感があり、信頼できる」という印象を与えやすいというデータも存在します。これは、オンライン会議が日常化した現代において、画面に映る自分の印象を管理する上で、より重要な要素となりました。
市場の動向を見ても、数多くの有名化粧品ブランドが次々とメンズコスメラインを立ち上げており、男性向けのBBクリームやコンシーラーがドラッグストアの棚に並ぶ光景も珍しくありません。これは、男性の美容への関心と需要が、一過性のブームではなく、一つの文化として根付きつつあることの証左です。
ここで重要なのは、多くの人が「気持ち悪い」と感じるのは、「メイクそのもの」ではなく、「バレバレで不自然な、下手なメイク」だということです。過剰な厚化粧や、肌の色に合わないファンデーションは、性別を問わず違和感を与えます。逆に、この記事で紹介するようなテクニックを駆使して、肌悩みを自然にカバーし、清潔感を向上させた肌に対して、否定的な感情を抱く人はほとんどいないでしょう。
コンシーラーを使う行為は、コンプレックスを隠して自信を持つための、極めてポジティブな自己投資です。シワを気にしてアイクリームを塗ったり、体型を気にしてジムに通ったりするのとなんら変わりはありません。時代遅れの価値観に囚われず、自分をより良く見せるための一つのツールとして、堂々と活用してください。
青髭のコンシーラーはバレる?隠すための正しい知識
青髭をどうやって隠す?色の選び方が重要
青髭をコンシーラーでバレないように隠す上で、塗り方のテクニックや製品の価格以上に、圧倒的に重要となるのが「色の選び方」です。どんなに高価で高性能なコンシーラーを使っても、この色選びを間違えた瞬間、成功の確率はゼロに近づくと言っても過言ではありません。多くの初心者が、自分の肌色に近いベージュを選べば良いと考えがちですが、これが最大の落とし穴です。
考えてみてください。青い絵の具が塗られたキャンバスの上に、肌色の絵の具を薄く重ねたらどうなるでしょうか。下の青が透けて、なんとも言えないくすんだ緑がかった灰色になりますよね。これと全く同じ現象が、あなたの肌の上で起こっているのです。青髭の「青」という色を無視して、ただ上から蓋をしようとしても、色が混ざり合ってしまい、隠すどころか新たな色ムラを生み出すだけなのです。
この問題を解決する鍵は、美術の授業で習った「補色(ほしょく)」の原理にあります。
色の打ち消し合い「補色」の原理
補色とは、色を円環状に配置した「色相環」において、ちょうど正反対に位置する色の関係を指します。例えば、赤の補色は緑、黄色の補色は紫です。そして、補色同士を混ぜ合わせると、お互いの色味を打ち消し合って、彩度のない「無彩色(灰色や黒)」になるという特性を持っています。この色のマジックを利用するのが、カラーコントロールの基本です。
では、私たちの敵である「青」の補色は何か。色相環を見てみると、その反対側には「オレンジ」が位置しています。つまり、青髭の青みを打ち消すために我々が使うべき武器は、オレンジ色のコンシーラーなのです。この色の科学を理解することが、あらゆる青髭カバーテクニックの土台であり、最も重要な出発点となります。
青髭にはオレンジのコンシーラーが最適
色の原理を理解したところで、具体的な解決策は明確です。青髭という「青い影」を最も効果的にカモフラージュするためには、その補色であるオレンジ系統のコンシーラーを使用するのが絶対的な正解となります。
オレンジ色が持つ暖色系の色素が、皮膚の下で透けて見える青髭の寒色系の色味と混ざり合うことで、お互いの色を中和します。これにより、青みがかった影が打ち消され、周囲の肌色との差がぐっと縮まるのです。これはプロのメイクアップアーティストが、寝不足や血行不良による目の下の「青クマ」を隠す際に用いる、確立されたプロのテクニックでもあります。
ただし、「オレンジなら何でも良い」というわけではありません。自分の肌のトーンに合わせて、最適なオレンジを選ぶことが、より自然な仕上がりへの鍵となります。
肌トーン別・最適なオレンジコンシーラーの選び方
自分の肌の色味に合わせて、オレンジの「明るさ」や「色合い」を選ぶことが重要です。
- 色白〜明るい肌色の方:
鮮やかなオレンジだと浮いてしまう可能性があるため、ピーチピンクやサーモンベージュといった、少しピンクやベージュが混ざった明るいオレンジが肌になじみやすいです。 - 標準的な肌色の方:
最も選択肢が多いトーンです。アプリコットや標準的なオレンジ色が違和感なく使えるでしょう。 - 健康的な肌色・地黒の方:
明るいオレンジだと白浮きする可能性があるため、少し赤みや茶色がかったテラコッタ系のオレンジを選ぶと、肌色から浮かずに青みを補正できます。
基本的な使い方は、まずこのオレンジコンシーラーを、青髭が気になる部分に指でトントンと優しく叩き込むように薄く乗せます。目的は、あくまで青みを打ち消すことなので、厚塗りする必要はありません。オレンジで色味を補正した上から、ご自身の肌色に合ったごく少量のBBクリームやファンデーションを重ねることで、驚くほど自然で、まるで元から髭が薄いかのような肌を演出できるのです。
メンズが女性用コンシーラーを使ってもOK
「青髭にオレンジが良いのはわかったけど、メンズコスメにはオレンジ色のコンシーラーが少ない…」「わざわざメンズコスメ専門店に行くのは面倒だ」といった悩みを持つ方は少なくないでしょう。そこで浮かぶのが、「ドラッグストアに豊富に並んでいる女性用のコンシーラーを使っても大丈夫なのか?」という疑問です。この答えは、明確に「YES」です。むしろ、積極的に活用すべきです。
化粧品を選ぶ上で本質的に重要なのは、「男性用か、女性用か」というパッケージのラベルではありません。その製品の「色」「テクスチャー」「機能」が、自分の肌悩みや目的に合致しているか、という点に尽きます。成分的に見ても、メンズ用と女性用のコンシーラーに劇的な違いはほとんどありません。一部のメンズ用製品が、男性の皮脂の多さを考慮して少しさっぱりとした使用感に調整されていることはありますが、カバー力や色の補正効果といった基本機能に性差はないのです。
女性用アイテムを選ぶことの多大なメリット
- 圧倒的なカラーバリエーション:
青クマ対策として、様々なトーンのオレンジ、ピーチ、サーモン系のコンシーラーが各社から発売されており、自分の肌に最適な一色を見つけやすい。 - 高い機能性:
保湿成分(ヒアルロン酸など)や美容液成分が配合されていたり、UVカット機能が付いていたり、目元の乾燥やシワを防ぐストレッチ性の高い処方になっていたりと、高機能な製品が豊富です。 - 抜群の入手性:
全国のドラッグストア、バラエティショップ、コンビニエンスストアなど、どこでも手軽に購入でき、テスターで色を試せる機会も多いです。 - 幅広い価格帯:
数百円で購入できる「プチプラ」から、数千円の「デパコス」まで、予算や求める品質に応じて自由に選べます。

女性向けの売り場で商品を選ぶことに抵抗があるかもしれませんが、全く気にする必要はありません。最近はジェンダーレスな考え方が浸透しており、男性がコスメフロアにいることも日常的な光景です。「目の下のクマが気になっていて」と言えば、誰にも不自然に思われません。大切なのは、世間体ではなく、自分の悩みを解決することです。ぜひ、広い選択肢の中から最適な一本を見つけ出してください。
ドラッグストアで探す最強おすすめ品
青髭カバーの成功は、高価なデパートコスメに頼らずとも、身近なドラッグストアで手に入る「プチプラ」アイテムで十分に達成可能です。ここでは、数ある製品の中から自分にとっての「最強」の一本を見つけ出すための、具体的な選び方のポイントと、コンシーラーの種類ごとの特徴を詳しく解説します。
まず、コンシーラーには主に3つのタイプがあり、それぞれに得意なことと不得意なことがあります。自分の目的や好みの仕上がりに合わせて選ぶことが重要です。
種類 | カバー力 | 仕上がり | 特徴とおすすめな人 | テスターでの確認方法 |
---|---|---|---|---|
スティックタイプ | ★★★★★ | マット | 口紅のような形状で、テクスチャーは硬め。肌への密着度とカバー力が最も高く、濃い青髭をしっかり隠したい人に最適。ピンポイントで直塗りできる手軽さも魅力。 | フェイスラインに直接線を引き、指でぼかしてみて、肌から浮かないか、色がなじむかを確認する。 |
リキッドタイプ | ★★★☆☆ | ナチュラル | みずみずしく伸びが良い液体状。薄く広範囲に塗れるため、厚塗り感を出したくない、自然な仕上がりを好む人におすすめ。保湿力が高いものが多く、乾燥肌にも向いている。 | 手の甲ではなく、皮脂の少ない腕の内側などに少量乗せ、伸びの良さや乾いた後の質感を見る。 |
クリーム/パレットタイプ | ★★★★☆ | 調整可能 | カバー力と伸びの良さを両立。複数の色がセットになったパレットタイプが多く、色を混ぜて自分の肌色や髭の濃さに合わせて最適な色を自作できるのが最大の強み。メイク上級者向けに見えるが、実は初心者こそ色調整で失敗をカバーしやすい。 | 複数の色を指に取り、手の甲で混ぜながら最適な色を探す。作った色が肌の上でどう発色するか確認する。 |
メンズメイク初心者の方には、まずカバー力が高く狙った場所に塗りやすい「スティックタイプ」か、伸びが良く失敗しにくい「リキッドタイプ」のオレンジ系コンシーラーから試してみることをお勧めします。ドラッグストアで人気の「キャンメイク」「セザンヌ」「the SAEM」「Visee」といったブランドには、1,000円以下で手に入る優秀なオレンジ系コンシーラーが必ずあります。
薬用コンシーラーという選択肢
もし、髭剃り後の肌荒れやニキビも同時に気になる場合は、「薬用コンシーラー」を選ぶのも一つの手です。これらの製品には、グリチルリチン酸などの抗炎症成分が配合されており、肌悩みをカバーしながらケアすることができます。ただし、オレンジ系の色は少ないため、ニキビの赤みを隠すのが主な用途となります。
男のBBクリームはばれる?併用のコツ
「コンシーラーだけで終わらせていいのか、それともBBクリームも使うべきか」これは多くの男性が抱く疑問です。BBクリームは、日焼け止め、化粧下地、ファンデーションの機能が一つになったオールインワンアイテムで、手軽に肌の印象を底上げできるため非常に人気があります。しかし、濃い青髭をBBクリーム単体で隠そうとすると、バレるリスクが高まることを知っておく必要があります。
BBクリームの主な役割は、肌全体の「色ムラ」や「毛穴」を均一に整え、全体的なトーンをアップさせることです。そのため、カバー力は比較的マイルドに作られています。濃い青髭のような、局所的で強い色味をBBクリームだけで消そうとすると、必然的にその部分だけを厚塗りすることになり、結果として不自然さが際立ってしまうのです。
ここでも、バレないための最適な戦略は「役割分担」、つまりBBクリームとコンシーラーの併用です。この方法には、厚塗り感を防ぐ以外にも大きなメリットがあります。
併用のメリット
- よりナチュラルな仕上がり:顔全体はBBクリームで薄く仕上げ、カバーが必要な部分だけをコンシーラーで補うため、素肌感を残したまま悩みを隠せます。
- メイク持ちの向上:BBクリームが下地となり、コンシーラーの肌への密着度を高めてくれます。さらに上からパウダーを重ねれば、より崩れにくい鉄壁のベースが完成します。
- 立体感の維持:顔全体をコンシーラーで塗りつぶすと、のっぺりしてしまいます。BBクリームとの併用なら、顔の自然な陰影や立体感を損ないません。
バレないための併用のコツ(手順)
- BBクリームを薄く塗る:まずは顔全体にBBクリームをごく少量、薄く均一に伸ばします。これで肌全体のキャンバスが整います。
- コンシーラーをピンポイントで置く:次に、BBクリームでは隠しきれなかった青髭部分にだけ、オレンジ系のコンシーラーを「点」で置くように乗せます。
- 優しく叩き込んでなじませる:最後に、コンシーラーを置いた部分の輪郭を、指の腹で優しくトントンと叩き込みます。こするのではなく、スタンプを押すように叩き込むのが、きれいにぼかすコツです。
このように、BBクリームを「全体の整地」、コンシーラーを「部分的な補修」と捉えて使い分けることで、プロのような洗練された、バレることのない仕上がりを手に入れることができるのです。
コンシーラーとBBクリームの正しい順番
BBクリームとコンシーラーを併用する際、その「順番」は仕上がりの美しさとメイクの持ちを左右する極めて重要な要素です。この順番を間違えてしまうと、せっかくのアイテムの効果を半減させ、ヨレやムラの原因となってしまいます。難しく考える必要はありません。基本原則は「テクスチャーが液体状のものから先に、粉状のものを後に」です。
男性が青髭隠しで使うケースのほとんどは、リキッド状であるBBクリームと、スティックまたはリキッド状のコンシーラーの組み合わせでしょう。この場合の正しい順番は、以下の通りです。
基本となるメイクの正しい順番
Step 1:スキンケア
洗顔後、化粧水・乳液で肌を保湿し、土台を整える。
Step 2:化粧下地(任意)
皮脂崩れ防止下地などを使う場合はここ。BBクリームに下地効果があれば省略可。
Step 3:BBクリーム or リキッドファンデーション
まず、顔全体のベースとなる液体状のアイテムを薄く均一に塗る。
Step 4:コンシーラー
ベースメイクで隠しきれなかった青髭やシミなどを、この段階でピンポイントにカバーする。
Step 5:フェイスパウダー
最後に粉を重ねることで、ベースメイク全体を肌に固定し、サラサラに仕上げて崩れを防ぐ。
なぜこの順番なのか?
この順番には明確な理由があります。もし、順番を逆にして先にコンシーラーを塗り、その上からBBクリームを指やスポンジで伸ばしたとしましょう。すると、伸ばす際の摩擦で、せっかく塗ったコンシーラーが剥がれたり、BBクリームと混ざって広がってしまい、カバー力が著しく低下します。これでは意味がありません。
先にBBクリームで肌全体のトーンを整えることで、「どこを重点的に隠すべきか」が明確になります。その上で、必要な部分にだけコンシーラーを重ねるのが、最も効率的で美しい仕上がりへの近道なのです。
例外:パウダーファンデーションの場合
もしBBクリームではなく、粉状のパウダーファンデーションを使う場合は、順番が逆転します。その際は「下地 → コンシーラー → パウダーファンデーション」の順になります。これは、液体状のコンシーラーの上に粉を重ねることで、コンシーラーが肌に定着しやすくなるためです。しかし、青髭カバーにはリキッド系のベースの方が適しているため、まずは上記の基本パターンをマスターすることをおすすめします。
まとめ:青髭コンシーラーがバレる悩み解決
この記事のポイントをまとめます。
- 青髭コンシーラーがバレる主な原因は色のミスマッチと厚塗り
- 自分の肌色に合わないコンシーラーは灰色にくすみやすい
- 青髭を隠すには補色の原理を利用するのが基本
- 青みを打ち消すためにはオレンジ系のコンシーラーが最適
- 厚塗りはヨレやシワの原因となり逆効果
- コンシーラーの目的は「隠す」より「目立たなくする」意識
- 汗や皮脂による崩れはフェイスパウダーで防げる
- 男性がメイクをすることは身だしなみの一つとして定着している
- メンズ用にこだわらず女性用コンシーラーの活用も有効
- ドラッグストアのプチプラ製品にも優秀なアイテムは多い
- BBクリームだけでは濃い青髭を隠すのは難しい
- BBクリームとコンシーラーの併用が自然な仕上がりへの近道
- メイクの順番はベースメイクの種類によって異なる
- BBクリームを使う場合は「BBクリーム→コンシーラー」の順
- 正しい知識と手順でバレる悩みは解決できる